当研究室の地震被害状況(3月26日現在)

 

 3月24日(土)午後の地震により、実験室と学生居室等の4箇所ので、実験機具等を保管してある上下二段に別れている金属製の戸棚の上部が転倒落下し、収納物や割れた戸棚のガラス(7枚)が散乱していました。これらの多くは、幸いにして、普段あまり使用していないものです。研究室全体で、パソコン本体4台以上、CRTディスプレー10台近くが机上から床に落下しており、大半が破損しました。この中には、メールサーバー、ネームサーバーも含まれており、“@mailgw.ee.ehime-u.ac.jp”のメールアドレスは現在使用不能です。これ以外で目立った点は、流し台にマグカップが落ちて割れる、教官室の書架上の書類が大量に落ちて飛散したする程度で、実験室の薬品類の瓶も割れていませんでした。詳細は調査中ですが、高価な実験装置への被害は今のところ確認されていないので、教育・研究活動への大きな影響はないものと理解しています。ただし、研究室のワークステーションの復旧にはしばらく時間がかかりそうです。しかし、研究室のある工学部2号館の建物の各所で壁などに亀裂が入っています。尚、地震の揺れは2号館の廊下の方向(東西方向)で顕著であったようです。

 当日は午前中に愛媛大学の卒業式が行われ、地震発生時は、城北キャンパスの大学生協の食堂で、電気電子工学科の卒業祝賀パーティーが始まった直後でした。パーティーを途中で抜け出して各研究室に戻る教員学生も少なくありませんでした。当研究室でも夕方から松山中心部で打ち上げ会を予定していましたが、研究室の様子を見て中止とし、学生同士の判断で、まず各自が帰宅し自宅の被害状況を調べ、ゆとりのある者は大学へ戻ることになりました。最終的に、すべての卒業生・修了生、および松山に残っている大学院生が集まって、後始末と掃除に取りかかりました。おかげで、午後8時すぎに、上の写真の現場も含めて、(見かけ上は)ほとんど現状復帰することができ、そして、8時半頃から大学近くの店でささやかな打ち上げ会を始めることが出来ました。

 卒業する四年生にとっては元来、友人達と顔を合わせられる最後の夜であり、中には引っ越しや移動を目前に控えて、しかも自宅にも何らかの被害がある者もあったはずですが、そんな中で良く残って片付けをしてくれたものと感謝しています。また、地震発生時に研究室にいた大学院生の的確な判断も被害を最小限に抑えることにつながっています。

 

[追記]

 デスクトップ型パソコンの場合、より不安定なディスプレーがまず落下し、接続ケーブルで引っ張られて本体が落下するケースが多く見られました。また、古いパソコンやディスプレーほど丈夫なようで、286プロセッサー搭載機やそれに接続してあるディスプレーは落下していても(当面は)異常はないようです。